思いやり予算とは簡単にどんなものを指しているのか?また使い道や金額などを考えたいと思います。そもそもなぜ思いやり予算と言われるようになったのかと言えば、日米地位協定を超える日本とアメリカの関係を維持するためのものとも言えます。貿易摩擦に悩む日本と米国の間で政治的カードとして決定されたもののように思われます。
思いやり予算の使い道や金額
防衛省予算に計上されている在駐留米軍の経費を負担するための予算を思いやり予算と通称して呼ばれています。
財務省の統計報告によれば平成29年で1,946億円、平成30年度で1,968億円、平成31年度で1,974億円を計上しています。
つまり、簡単に言えば、アメリカ軍に駐留してもらうために日本がコスト負担の一部をアメリカに変わって肩代わりするという予算になります。
思いやり予算は、
にわかれています。(財務省平成27年度思いやり予算内訳より作成)
思いやり予算以外でも意外とかかる米軍関係費
防衛省の予算報告書によれば、
内訳は、地元の負担軽減に資する措置・・・1,679億円
SACO関係費・・・256億円
内訳は、基地周辺対策経費・・・1,078億円
在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)・・・1,974億円
施設借料、補償経費等・・・1,418億円
となっています。つまりおおよそ6,405億円も米軍関連費で経費がかかっているということです。
トランプ大統領が思いやり予算要求4.4倍の80億ドル要求!
最近のニュースで米政権が思いやり予算を約80億ドルを要求するというニュースが報道で流れています。
【思いやり予算 米が4.5倍要求】https://t.co/2bbNthEI5x
トランプ米政権が2021年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)について、年約8640億円への増額を要求したことがわかった。現状の約4.5倍に当たる金額で、日本側の反発は必至。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 16, 2019
これは、今現在1ドル108.73円ですから80億ドルを換算すると約8,698億円になります。
これは、今年の思いやり予算1,974億円からしてみると約4.4倍にもなる金額です。
明らかに莫大な金額を請求していることがわかりますが、アメリカ政府も軍事費の維持等でかなりふところ事情は厳しそうです。
今後の日米間交渉に注目してみましょう。